空港用マルチ監視技術活用に関する研究

航空管制に利用される監視技術は、対象とする空域や運用方法に従って管制官に適切な情報を提供できるように、個別もしくは複数の技術を組み合わせたマルチ監視となり、対象とする空域や運用方法に従って管制官に適切な情報を提供できるように構成されます。そのため、構成される監視システム全体の性能が基準を満足している必要があります。これまでは航空路や空港周辺を中心に議論が展開されましたが、空港面には課題が残っています。特に空港面ではターミナルビル等の構造物による電波の遮蔽やマルチパスによる信号の歪みが監視性能に大きく影響するため、このような複雑環境下において監視性能を評価する手法の開発が求められています。

本研究では、空港用（空港面と空港近傍を含む）における監視性能評価手法を開発し、個別監視及びマルチ監視における性能評価を行います。この研究を通して得られた成果は、将来導入される航空管制の運用を実現するために必要とされる監視性能の基準に合致した最適な監視技術提案につなげることができます。