電波高度計と同一 / 隣接周波数利用システムの
周波数共用に関する研究

電波高度計(使用周波数:4.2GHz ~ 4.4GHz)は電波を用いて航空機と地面の距離を計測する機器であり、着陸時のみではなく、空中衝突防止装置や翼の制御等において様々な飛行フェーズで航空機制御システムへの入力情報として利用されています。一方で隣接および同一周波数帯域では、近年様々な電波利用システムの運用がされつつあります。隣接周波数帯域は日本を含む世界各国で5G モバイルシステムへ周波数が割り当てられ、日本では携帯電話事業者が3.6GHz ~ 4.1GHz/4.5GHz ~ 4.6GHz において、5G モバイルシステムを運用しています。さらに、同一周波数帯域においては、新たに航空機内配線の無線化を行う、Wireless Avionics Intra-Communication(WAIC)システムの航空用技術基準および国際標準規格策定が進んでいます。これらの電波利用システムは、現在の電波高度計の技術基準策定時には存在しなかったシステムであり、電波高度計への干渉が発生する可能性があります。

本研究開発では、電波高度計の干渉発生電力・周波数条件を取得し、分析することで、干渉発生条件の明確化を行います。また、大規模電磁界数値解析技術を用い、電波高度計の干渉発生推定技術を実現することを目指しています。さらに、次世代電波高度計の航空用技術基準策定活動への寄与、航空当局/ 電波管理当局および運航者/ 通信事業者へ情報提供を行います。

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