令和3年度の発表概要
令和3年度 講演会
当研究所では、2年に一度、ATM/CNSに関する先端的研究や政策動向を紹介するとともに、それらに対する研究成果を広く社会に還元・普及することを目的として講演会を開催しています。(参加費は無料ですが、事前のご登録をお願いします。)
令和3年度は、一般社団法人電子情報通信学会の宇宙・航行エレクトロニクス研究会(以降、SANE研究会)と共催して、「航空交通管理における最新研究動向と空港運用を支える監視技術に関する国際ワークショップ」を開催し、航空交通管理と滑走路異物監視に関する計10件の講演をオンライン形式で行いました。
講演会概要
- 日時
- 令和4年1月18日(火)13:20 - 16:10 / 19日(水)13:30 - 15:55
- 会場
- Zoom を利用したオンライン開催
- テーマ
- 1日目:航空交通管理にDXをもたらす - COVID-19 パンデミック期間に得た学び -
2日目:滑走路安全性向上に資するFOD監視システムのこれから
航空交通管理システムは、機械とソフトウェアだけでなく、監督にあたる行政やエアライン関係者、管制官、パイロット、メーカーなどのプレーヤーで構成される社会技術システムである。このシステムの多彩な要素と情報ネットワークを含む複雑系をうまく動かしながら、各プレーヤーを支援する手法・自動化技術を導入するために、航空交通管理システムの設計と国際標準化が進められている。また、無人機や空飛ぶクルマなどの次世代航空モビリティの実現に向けた動きが加速しており、航空交通管理システムとの協調を探る動きが出てきた。本講演会では、このような空の移動革命や航空のDXについて、特にCOVID-19パンデミック期間に得られた研究開発と学びに焦点をあて、世界動向を講演いただく。
滑走路異物監視システムは、空港滑走路上の小異物(FOD)を自動的に探知し、空港運用者に情報を提供するシステムであり、空港運用を支える新しい監視システムである。FOD監視システムにより、FODに起因する事故を未然に防ぐだけではなく、空港滑走路を閉鎖して実施する滑走路点検の時間短縮を図ることが可能となる。これにより、空港滑走路利用効率の向上および空港滑走路閉鎖に伴う航空機の上空待機時間の低減が図れ、CO2排出削減が期待できる。本講演会では、FOD監視システムの導入に対する取り組みと最新の研究状況について講演いただく。
1日目:18(火)13:20 - 16:10 | |
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13:20 - 13:25 | 開会挨拶 電子航法研究所 所長 福田 豊 |
13:25 - 13:50 | 航空交通管理にデジタル変革をもたらす研究開発 電子航法研究所 伊藤 恵理 |
13:50 - 14:15 | ANAホールディングスの目指すUAMの世界と課題について ANAホールディングス デジタルデザインラボ 保理江 祐己 |
14:15 - 14:30 | 休憩 (15分) |
14:30 - 14:55 | Airspace and Passenger Management considering COVID constraints TU Dresden Michael Shultz |
14:55 - 15:45 | A Way to Fully Automated ATC DLR Juergen Rataj |
15:45 - 16:10 | NASA Air Traffic Management eXploration (ATM-X) :Developing the Future of Air Traffic Management NASA Kurt Swieringa |
2日目:19(水)13:30 - 15:55 | |
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13:30 - 13:55 | Airport Surveillance Technologies Enhancing the Safety, Efficiency and Capacity of Surface Operation CAAM Shairyzal Bin Mohamad Azizan |
13:55 - 14:20 | 3D Sensor technology implementation for the automated queue management system (AQMS) at KL international airport to manage queue waiting times 電子航法研究所 伊藤 恵理 |
14:20 - 14:45 | FODD System Performance Through Field Trial at Kuala Lumpur International Airport UTM Sevia Mahdaliza Idrus |
14:45 - 15:00 | 休憩 (15分) |
15:00 - 15:25 | 90GHz帯滑走路異物監視システムに用いるRCSシミュレーション 日立国際電気 柴垣 信彦 |
15:25 - 15:50 | 96 GHzミリ波レーダを用いた滑走路異物監視システムの研究開発状況 電子航法研究所 二ッ森 俊一 |
15:50 - 15:55 | 閉会挨拶 電子航法研究所 研究統括監 髙橋 健一 |
電子航法研究所 研究計画課 情報発信係
TEL:0422-41-3168FAX:0422-41-3186